卒業証書授与式
本日、卒業証書授与式を挙行しました。
今年は1、2年生も体育館で参加することができ、
あたたかい拍手と心からの歌声で卒業生を送ることができました。
卒業生96名は、最後まで本当に立派でした。素直で、明るくて、面白くて、リーダーシップもあって
まさしく学校の柱となって学校を引っ張ってきた3年生。仲間を思う気持ちも強く、どこよりも強い絆で
結ばれていました。合言葉は、「ONE TEAM」!!!
たくさんの方々からいただいた祝福と激励の言葉を胸にこの北条北中学校を巣立っていきました。
地域の皆様、お世話になりました小学校、中学校の先生方、これからお世話になる高等学校の先生方、
心温まる御祝詞を誠にありがとうございました
これからも温かく見守ってくださいますようお願いいたします。
卒業生のみなさん、ご家族の皆様、ご卒業おめでとうございます
卒業生代表「旅立ちの言葉」
「大切なものに気付かない僕がいた
今胸の中にあるあたたかいこの気持ち」
何度も歌ってきた合唱曲「大切なもの」の歌詞に、こんな一節があります。コロナ禍での中学校生活は、できることが限られた中で、本当に大切なものは何か、考え抜いた三年間でした。
本日、私たち九十六名は、卒業の日を迎えました。今、私たちの心の中には、北条北中学校で過ごした日々が、鮮明によみがえっています。
私たちの中学校生活は、思い描いていたのとは大きく違う形で始まりました。突然の臨時休校の知らせ。先輩方のいない入学式。そして、長い長い、自宅待機の日々。友達の顔も覚えられないまま、授業や部活動もできないまま、時間だけが過ぎていきました。
ようやく登校できるようになった五月。制限はありながらも、教室で授業を受けられること、部活動ができること、そして友達に会えることに歓喜した日。ただ普通に学校に来られることが、私たちにはたまらなく嬉しいことでした。
二年生になると、徐々に行事が再開され、学校や学級の中心となって活動する機会が増えました。責任が大きくなるにつれて、思い悩むこともありました。私が自分を変えるきっかけになったのは、生徒会長に立候補したことでした。「何事も楽しんでやることが大切」という先生の言葉で、肩の力を抜き、失敗を恐れずチャレンジすることができました。
一人一人が決意を発表した、少年の日記念集会。どんなことがあっても前を向き、自分を信じて突き進んでいくことを誓いました。そして、みんなで高縄山の頂上を目指した、北中ウォーク。何度もくじけそうになりながらも、仲間と励まし合い、長く険しい山道を登り切りました。この経験を通して、困難を乗り越えた先には、大きな感動や喜びがあることを学びました。
生徒会長として迎えた三年生。生徒会や学年の仲間と協力し「明日も来たいと思える学校」を目指して活動してきました。特に力を入れたのは、先輩方から受け継いだ、「北温フェスティバル」を更に充実させることです。
中でもダンスフェスティバルには、特別な思いがあります。練習計画を作ったり、振り付けを考えたりと、最高学年として自分たちが行事を創り上げていくことは、想像以上に大変でした。さらに、二度も延期になるなど、開催までには多くの苦労がありました。
しかし、うまくいかないことがあっても、延期が知らされても、私たちは決してあきらめませんでした。必ず開催できると信じ、準備を続けました。そして迎えた本番。そこには、たくさんの笑顔がありました。踊り終えた後の爽やかな達成感。互いの健闘をたたえ合う温かい拍手。私たちの間には、ブロックや学年を越えた、強い信頼と絆が生まれました。一年間の北温フェスティバルを通して、北条北中生の心は、一つになっていきました。
もう一つ、忘れられない思い出があります。それは、三年間努力を重ねてきた部活動です。私は吹奏楽部に所属し、コンクールで金賞を獲得することを目標に、日々練習に打ち込んできました。限られた練習時間の中で、思うような演奏ができず、焦りを感じることもありました。
それでも、何度も話合いを重ね、「人の心を動かす演奏」を届けるにはどうすればいいのかを考え続けました。コンクール本番、惜しくも金賞には届きませんでしたが、自分たちの思いを込めた、納得のいく演奏をすることができました。部活動を通して、人とのつながりや自分の思いを伝えることの大切さに気付き、大きく成長することができました。
三年間を振り返ると、私たちは多くの人に支えられ、今日まで歩んできました。
共に行事を盛り上げてくれた、在校生の皆さん。明るい笑顔や一生懸命な姿に、いつも元気をもらっていました。ありがとう。これからは、皆さんが学校をリードしていく番です。仲間と過ごす一日一日を大切に、自分たちの力で、誇れる北条北中を創り上げていってください。
いつもそばで支えてくださった先生方。あまり勉強が好きではなかった私は、先生方の授業のおかげで、学ぶことの楽しさを知り、「教師になる」という夢を見付けることができました。生徒のことを一番に考え、一人一人と真剣に向き合ってくださった先生方は、私たちの目標です。ありがとうございました。
そして、どんな時も自分の味方でいてくれた家族。「なんでも挑戦してみなさい」と、いつも私の背中を押してくれました。家族がそばにいてくれたから、今の自分があります。普段は照れくさくて言えないけれど、心から尊敬しています。本当にありがとう。そして、これからも見守ってください。
最後に、三年間苦楽を共にした、九十六人の仲間へ。何気なく交わしていた挨拶や、休み時間のとりとめもない話。そして、真剣に語り合った夢。入学してからずっと、マスクをしたままの生活だったけれど、思い出すのはみんなの笑い声と、明るい笑顔ばかり。進む道が違っても、私たちは「ONE TEAM」。みんなと出会えて、本当によかった。ありがとう。
いよいよ、旅立ちの時です。北条北中学校での三年間で、私たちはたくさんの「大切なもの」を見付けることができました。この場所で出会った素晴らしい仲間、後輩、先生方。そして、共に過ごした思い出は、何物にも代えがたい私の宝物です。
「 いつか会えたなら ありがとうって言いたい 遠く離れてる君に がんばる ぼくがいると」
「大切なもの」の歌詞の通り、いつかまた会えた時、胸を張れる自分であるために、大好きな人たちへの感謝と、北条北中学校の卒業生としての誇りを胸に、自分の力で未来を切り拓いていくことを誓い、旅立ちの言葉といたします。
在校生代表「送る言葉」
日ごとに吹く風にも暖かさが増し、辺りの景色にも春の足音が聞こえ始める季節となりました。本日、北条北中学校を卒業される九十六名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。
先輩方と共に過ごした日々を振り返ると、様々なことが思い出されます。私たちは、先輩方から多くのことを学びました。
その中でも強く印象に残っているのは、北温フェスティバルでの先輩方の姿です。みなさんは、常に私たちを引っ張ってくださいました。体育大会では、いつも声を張り上げて、指示を出していました。リレーや学年種目などでは、たくさんのアドバイスをもらいました。辛い時も先輩たちが笑って「ほら、元気出して頑張ろうぜ。」と声をかけてくださり、とても嬉しかったです。文化祭では、三年生が中心となって、合唱の練習にも取り組みました。昼休みには、全校生徒の歌声で北中が包まれているような感じになり、僕の大好きな時間でした。どの瞬間も、ブロックのみんなで優勝を目指したいという思いが伝わり、私たちは必死についていきました。北フェスを通して、真剣に取り組む姿勢や仲間と団結する大切さ、そして楽しさを教えていただきました。
先輩方の偉大さを感じたのは、北フェスだけではありません。その一つが部活動です。入部した頃は「うまくやっていけるだろうか」という不安ばかりの私たちに優しく手を差し伸べてくれました。練習に対する姿勢。礼儀の大切さ。先輩としてのあるべき姿など、先輩方の後ろ姿から多くのことを学びました。また、私は一年生から生徒会役員として活動してきました。先輩方はいつもどんなことにも前向きでした。そこには、「自分たちを信じて活動をすれば、可能性は広がっていく」という強い思いを感じることができました。
三学期になり、私たちが中心となって活動するようになった今、皆さんがいかに大きな存在であったかを身にしみて感じています。人をまとめることの難しさ、誰かの前に立つことによって生じるプレッシャーなど、今までに感じたことのないようなことばかりです。しかし、私たちも先輩方のように多くのことを経験し、乗り越え、強くたくましく頼られる先輩になることを目標にしていきます。そしてこの北条北中学校をより良い学校にしていきます。
先輩方とのお別れの時が近づいています。先輩方、これからも自分を信じ、可能性を広げていってください。そして自分らしく輝いていてください。私たちは、その輝きを目指しながら歩んでいきます。
最後になりましたが、卒業生の皆さんのご健康とご活躍をお祈りして、送る言葉といたします。